バスコのLIFE GOES ON!

40代でエレキギターを始めた愚か者の雑記帳。映画、音楽等についても申し述べます。

空虚なアメリカの日常(と非日常) STEEL CITY

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2006年 アメリ

 交通事故で女性を死なせてしまった主人公PJの父親カール。そのときPJも同乗していましたが、運転していたカールは逮捕されます。

 カールは、10年くらい前に家族を捨てて家を去っていました。その後、一家は離散。PJの兄ベンは結婚し子供もできたものの浮気。そして母親は警察官と同居。PJだけが再びカールと同居していました。

 しかし、カールが逮捕されたことで家は差し押さえられ、PJはおじさんのヴィックを頼ることになります。しかし、ヴィックとの生活はうまくいきません。

 拘置所に面会に行ったPJはカールに「本当のことを自白すべきだと思う」と言います。事故当時、運転していたのはPJだったのです。カールはPJに対し、刑務所に行ったらお前の人生はだめになってしまう、家族を見捨てた罪滅ぼしとして自分が罪をかぶる、と譲りません。

 カールの懲役刑は確実でしたが、ヴィックが保釈金を払いカールはつかの間の自由を得ます。

 拘置所から出たカールは、自分が捨てた家族〜妻、ベン〜のところへ行き、謝罪をします。

 そして、判決の日になります。

 

 リアルなアメリカの生活風景。ハリウッド映画のような原色の世界ではなく、空虚な社会が描かれています。そして、その中で青春時代を過ごすPJの日常が淡々と描かれます。

 実際に人を死に至らしめてしまった事故を起こしたPJに、さほど罪悪感がないところが気になります。しかし、これまで自分たちを苦しめた父親が、自分の身代わりになるくらい当然のこととカールから言い含められていたからかも知れません。誰しも、考え方次第で気持ち等どうとでも変わるものですから。そうでなければ、単純に罪悪感が欠落した危ないやつかも(笑)。

 現在進行形の場面では色彩を抑えた映像としている一方で、カールが家を出ていく回想シーンは鮮やかな色彩の映像としているあたり、普通のセオリーとは逆のようですが、それだけその場面が一家にとって決定的で忘れがたいものであるということを表現しているように思えます。

 

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