バスコのLIFE GOES ON!

40代でエレキギターを始めた愚か者の雑記帳。映画、音楽等についても申し述べます。

隣人がナタを振りかざして追いかけてくる日常(実話) ホテル・ルワンダ

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2004年 イギリス・イタリア・南アフリカ

 

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 ポール・ルセサバギナはルワンダの首都キガリにある高級ホテル「ミルコリンズ」の副支配人です。ホテルの従業員を統率する傍ら、欧米の有力者や政府軍将軍へ賄賂を贈り人脈を築くやり手です。

 当時ルワンダでは、フツ族率いる政府軍とツチ系のルワンダ愛国戦線との間で武力衝突が起きており、その中でフツ族過激派(フツ・パワー)によるツチ族排斥の機運も高まっていました。

 政情不安の情勢下でもミルコリンズは国連の平和維持軍の保護の下、欧米からの観光客で賑わっていました。

 大統領とルワンダ愛国戦線のリーダーとの和平協定締結により、武力衝突は終結することになりそうでしたが、その直後大統領が乗った飛行機が墜落してしまいます。フツ・パワーはこれをツチ族による暗殺であると断定し、ツチ族排斥を宣言します。

 そして街ではツチ族が容赦無く殺害され始めます。ポール自身はフツ族でしたが、妻のタチアナはツチ族でした。そのため妻と子供の身を案じたポールは自分の家族とタチアナを頼ってやって来たツチ族の隣人をミルコリンズに避難させます。

 何日もたたないうちにミルコリンズは宿泊客と避難してきた地元住民で溢れます。ポールはルワンダの惨状を知った欧米各国が救いに来てくれるだろうと楽観的に考えていました。しかしポールの予想に反して、欧米各国は自国民を国外脱出させること以外の行動を取ろうとしませんでした。

 ホテルに取り残されたポールとホテル従業員、そして避難してきた地元住民は、自力でこの状況を乗り切るしかありません。ポールは皆に外国の知人に電話をかけ、お別れの挨拶をするよう呼びかけます。それはルワンダの知人を見殺しにすることへの罪悪感を抱かせ、何とか救援しなければならないという運動に発展させるための作戦でした。

 状況は悪化するばかりです。来るかも分からなない救援を待ちつつ、ポールはそれまで築き上げた人脈と賄賂を使って何とか危機を逃れます。

 じきにポールの作戦の効果が現れます。ホテルにいたうちの何人かは国外の知人の援助により外国へ脱出できることになり、ポールの一家もそのリストに載っていました。ポールはホテルに残された人々を見殺しにはできないと自分だけ残り家族を見送りますが、タチアナ達が乗った移送用のトラックはフツ・パワーに攻撃され、ミルコリンズに引き返すしかありませんでした。

 孤立無縁の状態でホテルに残された食料も水も底をつき、ポール達は絶望するしかありません。さて、その運命は。

 

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 ルワンダにおける民族対立が招いた大量虐殺を描いた作品で、実話を元にしているそうです。

ja.wikipedia.org

 ツチ族フツ族の違いですが、地元民も外見からははっきりと見分けることができず、身分証に押された「フツ」、「ツチ」のスタンプで判別しています。民族や文化由来ではなく、ベルギーによる植民地支配下で政策的都合で設けられた区別とのことです。

 植民地時代に差別的政策があったとはいえ、同じ自国民でルーツも同じ民族が殺し合うというのは恐ろしい話です。

 ポールが仕入れのために霧の中車で移動している途中、急に道を外れたかのように車が揺れ出します。車を停めて降りると、そこには無数の虐殺の犠牲者の遺体が道の向こうまで横たわっているシーンがあります。差別に対する恨みの根深さとは人間をそこまで駆り立てるのかと考えさせられます。

 尊厳を傷つける差別に集団心理が加わると大惨劇の引き金になりかねないということを、改めて考えさせられました。

 蛇足。個人的には、情動的な妻のタチアナは少し苦手でした。超危険な地域に住んでいる自分の兄の一家を救って来て欲しいと、赤十字の職員に頼み込んだりするし。

 

最後までお付き合いいただきありがとうございました。